2014年03月28日
いつ運動すれば良い?

「ダイエット外来の減量ノート」筑摩書房刊
ダイエット外来の患者さんのために書いた教科書を一般公開。
モチベーション維持に有効なノート機能。
ダイエットのコツを簡潔にまとめたテキスト&ノート。
生活習慣病対策にも効果的。
「運動するのだったら1日の中でいつやるのがいいのでしょう?」
しばしばこのような質問を受けます。
私はこれまで、大きな違いはないのでいつでもいいと思いますと答えていました。
しかし、糖質制限と運動という観点で考えると、最適なタイミングがあることがわかりました。
糖質制限して肉・卵・チーズなどをしっかり食べているという前提では、
食後よりも食前のほうが効果的なようです。
その理由は.....
糖質制限していると、体の中の余分な糖分が少なくなっています。
このような状態では、脳が優先的に糖を使えるようになっていて、
筋肉はなるべく糖を使わず、脂肪酸を使うように制御されるそうです。
筋肉がエネルギー源として使用する脂肪酸は、体脂肪が分解されて作られます。
つまり、運動による脂肪分解が起こりやすい(やせやすい)ということです。
この状態でも、食事で糖が入ってくると、筋肉も脂肪酸ではなく糖を優先して使用するように変化します。
食事には多少なりとも糖質が含まれますので、せっかく糖質制限していても、
食後は糖を優先的に使用し脂肪分解は低下します。
運動中に糖質を含んだ飲料水を飲むのも御法度です。
大塚のenergenは砂糖を使わず果糖を中心にし、運動時の脂肪燃焼に効果的とうたっています。
理屈に合うわけです。
以上の理由から食後よりも食前の方が脂肪分解が起こりやすく、ダイエットに向いている運動タイミングといえます。
より詳しい仕組みを知りた~いという方は、この資料をお読みください。
この文献は生化学がご専門の古谷榮助(大阪医科大学名誉教授)先生です。
PDFファイルがダウンロードできます。
ダイエットや生活習慣病の改善には、正しい知識と道しるべが必要です。
私の本は簡潔に必要な情報だけを解説しています。だから読みやすいですよ。
「記入式 ダイエット外来の減量ノート 糖質制限実践マニュアル」はジュンク堂書店や宮脇書店、もしくは以下のネット販売でどうぞ。
http://www.amazon.co.jp/dp/4480878645
http://books.rakuten.co.jp/item/12234667/
南部徳洲会病院小児科部長 今西康次
小児科専門医、日本体育協会公認スポーツドクター
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