2013年05月21日
牛豚過多で糖尿病の危険増 ??
医療ニュースで気になるものを見つけました。
牛肉や豚肉を多く食べる人は、少ししか食べない人に比べて、糖尿病になるリスクが高くなるという報告です。

もともとの論文をまだ読んでいないので、明確なコメントはできないのですが、
この記事にもある『糖尿病に関連する他の要因を除いて解析すると』という部分が問題です。
本当に、牛肉や豚肉に関することだけが比較検討されたのかどうかが問題です。
牛肉や豚肉を多く食べる人に別の要因が合わさっていることがないのか?
他の条件がほんとに同一になるように条件設定されているかどうか、
きちんと見極めないと、結果の信頼性はわかりません。
この条件をそろえるというのは、実はとても難しい問題なのです。
研究や分析なんて、条件の決め方ひとつで、結果は180度変わりますからね。
往々にしてタイトルだけが独り歩きしますからね。それが心配です。
しかも、最後の『一部を鳥や魚に置き換えてみてはどうか』という意見ですが、
牛、豚、鳥、魚において、糖尿病のリスクに差があるという理論的な証拠がない状態で、
このようなコメントが出るあたり、あまり信頼できるものとは思えないのですが....
肉で糖尿病のリスク? 生理学や生化学的に説明できるのかなあ?
------ ここから引用
牛豚過多で糖尿病の危険増 男性のみ、6万人追跡調査
共同通信社 5月21日(火) 配信
牛肉や豚肉を1日当たり83グラム前後と多く食べる男性は15グラム前後と少ししか食べない男性より、糖尿病になるリスクが42%高くなるとの研究結果を、国立国際医療研究センターと国立がん研究センターのチームが21日発表した。女性ではリスクの増加は見られなかった。
チームは、1990年代後半に全国の11保健所管内に住んでいた45~75歳の男女約6万4千人を平均で5年間追跡。その間に約1200人が糖尿病と診断された。
開始時に行った食事に関するアンケートを基に、肉の推定摂取量で4グループに分類。糖尿病に関連する他の要因を除いて解析すると、男性で1日当たりの牛豚肉の摂取量の中央値が83グラムと最も多いグループは、15グラムと最も少ないグループに比べて発症リスクが42%高かった。時々まとめて食べるか、毎日食べるかといった食べ方の違いは考慮していない。
ハムやソーセージなどの加工肉や鶏肉の摂取量では、男女とも糖尿病との関連は見られなかった。結果をまとめた国際医療研究センターの黒谷佳代(くろたに・かよ)上級研究員は「牛肉や豚肉を多く食べている人は、一部を鳥や魚に置き換えてみてはどうか」と話している。
----- ここまで引用
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