離乳食、補完食

ダイエット外来の実践ノート 糖質制限実践マニュアル

2014年12月19日 11:24


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離乳食について勉強し直しています。

これまでは日本の文献で学んできましたが、これらは厚労省の指針をベースにしたものでした。

「離乳食の開始時期は5~6か月、はじめは、アレルギーの心配の少ないつぶしがゆからはじめる、慣れてきたらすりつぶしたジャガイモ、野菜、果物も加え、さらに慣れてきたら豆腐や白身魚のタンパク質性食品も加える....」というような記述です。
 
小児科関連の医学書、育児書など、ほぼ同じような内容です。
 
数年前に食物アレルギーの発症機序に関して「アレルゲン二重暴露説」という新しい考えが発表されました。この考えによると、早くから食べさせた方が食物アレルギーは起こりにくいのです。 
 
また、乳児検診に出かけると、1歳前に鉄欠乏性貧血を起こす乳児がしばしばいます。食事からの鉄摂取が少ないからで、離乳食のバランスの悪さが気になっていました。
  
このようなこともあり、今回はWHOの指針をベースに勉強し直してみることにしました。

母乳育児を推奨する日本ラクテーションコンサルタント協会が日本語訳も出してくれていました(訳は2000年版、英語の最新は2009年版)。

まずは、離乳食の意味(定義)。
そもそもこの辺から違うんだなあ。

WHOでは補完食(Complementary Food)とよびます。離乳食とはよばない。

補完食の目的は、母乳からの栄養不足を補うための食事。
この前提には、「母乳だけで育てるのが原則」がある。

赤ちゃんが育っていくと、6か月くらいから母乳だけでは栄養不足になり始める。不足するのは、主に、エネルギー、鉄、亜鉛、ビタミンA。

この不足を補うために、母乳以外の食事を開始する。これを補完食とよぶ。従って、これら不足となる栄養素を十分に補給するような内容にしないといけないんだ。

薄いおかゆやちょっと野菜を入れたようなものでは、不十分なんだよね。




グラフは、2000年版のWHOの資料に載っているエネルギー不足を説明したもの。6か月から不足し始める。だから離乳食は6か月から始めるのが良いとしている。

しばらく、WHOの補完食の指針に従って投稿しようと思います。







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今西康次 南部徳洲会病院小児科部長、中部徳洲会病院ダイエット外来
「記入式ダイエット外来の減量ノート 糖質制限実践マニュアル」
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