病気にならない15の食習慣 その3

ダイエット外来の実践ノート 糖質制限実践マニュアル

2014年01月15日 09:58

聖路加国際病院理事長の日野原重明先生がお書きになった「病気にならない15の食習慣」という本をシリーズでご紹介します。




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きょうは、その3「脳を鍛える”かむ”習慣」をご紹介します。


まず、日野原先生の本を要約し、次に私のコメントを書かせていただきます。





日野原)

20代で日中戦争、30代で太平洋戦争を経験し、粗食を余儀なくされたが、私がこんなに元気でいられるのは飽食の時代になっても過食に走らず粗食の習慣を守り続けたのが良かったようだ。

かつて砂糖が貴重だった時代、訪問先で出された角砂糖を家族が喜ぶ顔を思い描きながら持ち帰った喜び、大切なものを分け与えるという思いやりが、現代ではなくなってきている。食育では健康面だけでなく精神面の健康も考える時期に来ている。

今のこどもたちに欠けているのはよくかむという習慣。母親も噛むことを指導しなくなった。やわらかいものばかりあげる親もいる。

よくかむと消化吸収が高まるだけでなく、脳が活性が活性化する。あごの筋肉を動かすと脳の血行が良くなって、頭の働きが良くなるのだ。脳を活性化させることは育ち盛りのこどもだけでなく、大人にも大切なこと。脳トレーニングにお金をかける必要はなく、食べ物をよく噛むだけで脳は生き生きと動き始めるのです。

よくかんで食べると満腹中枢を刺激するので過食を防ぎます。

脳の活性にはサバなどの青魚に含まれる油が良い。オリーブオイルもコレステロールを下げたり脳の潤滑油として働いたりするので、私は毎朝茶さじ1杯飲んでいる。



今西)

日野原先生は別の項目でたんぱく質や油の重要性を説き、ステーキを頻繁に食べると書いているので、ここでの粗食とは「食べ過ぎないこと」と理解するべきだろう。決して肉や魚や乳製品などを控えめに食べるということではないので、粗食という言葉から受けるイメージで誤解してはいけない。

噛むことの効用は、消化吸収の改善、満腹感による過食防止、脳の刺激の3点でありとても大切なことである。ひと口30回噛むことが推奨されている。30回噛むことを身につけるには根気よい努力が必要である。こどもに習慣づける親の責任でもある。テレビのニュースで見たことがあるが、小学校の給食の時間に30回噛むことをトレーニングしている小学校があるそうだ。とてもいいことである。



今西康次 南部徳洲会病院小児科部長、中部徳洲会病院ダイエット外来
「記入式ダイエット外来の減量ノート 糖質制限実践マニュアル」http://www.amazon.co.jp/dp/4480878645

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