オリーブ油は安全か?
ダイエット外来の患者さんに使っていただいている副読本です。
記録することで自分の頑張りが実感できます。
テキストとノートの両方を all in one。
奥山治美著
「本当は危ない植物油」からの第3回目。
「オリーブ油も安全ではない」という内容です。
正直なところ、ちょっとためらいながら、書いています。
食事中の脂質に関しては、「トランス脂肪酸」という成分の危険性が報告されおり、
私も講演会などではしばしば話題として取り上げてきました。
トランス脂肪酸は、多く摂取すると、HDLコレステロールを下げ、LDLコレステロールを上げ、
その結果として動脈硬化を起こしやすいといわれています。
欧米では、表示義務やアメリカの一部の州では外食産業での使用を禁されているほどです。
一般的なサラダ油をはじめとして、マーガリンやショートニングに多く含まれている成分です。
加熱することで増える成分のため、加熱していないエクストラバージンのオリーブオイルには
ほとんど含まれていません。
この事実から、エクストラバージンオリーブオイルを推奨する意見があり、私もそのように紹介してきました。
しかし、奥山先生の本を読み進めてびっくりしました。
オリーブオイルに脳出血促進作用や、発がん抑制作用が弱いなど、
マイナス面もあるようです。
152ページのグラフですが、発がん物質を投与したラットでの前癌細胞の数を示したものです。
シソ油は前癌細胞を抑制するのですが、オリーブオイルは抑制効果がないそうです。
「オリーブ油は健康に良いとするイメージがメディアを席巻しているからです。オリーブ油の流通に力を持つ国際的なグループの力が強大なのです」とまで書かれています。
もちろん、引用元の論文を直接読んでいるわけではなく、本の内容を紹介しているだけですので、間違った情報を提供しているのかもしれませんが、これまで良いと紹介してきたオリーブオイルさへ、考慮すべきいろんな問題を含んでいることを知り、今更ながらに油は難しいと思った次第です。
シソ油(エゴマ油など)は奥山先生の本でも高く評価されています。シソ油に関してはほっと一安心です。
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