ダイエット外来の患者さんに使っていただいている副読本です。
記録することで自分の頑張りが実感できます。
テキストとノートの両方を all in one。
奥山治美著
「本当は危ない植物油」からの第2回目。
「キャノーラ油は脳にも影響を与える」という内容です。
この本では植物性食用油の代表であるキャノーラ菜種油の危険性に警鐘を鳴らしています。
マウスの実験を行った所、キャノーラ菜種油を与え続けることで、マウスの落ち着きがなくなったというのです。
自発運動が増し、立ち上がり行動が多く、痛覚過敏だったそうです。
マウスは本来4本足で行動する動物ですから、立ち上がるというのは普通の行動ではないのでしょう。
自発運動が増して、立ち上がり行動が多くなるということは、すなわち落ち着きがなくなっている状態と思われます。
このグラフは47ページに収載されたもので、「マウスのキャノーラ菜種油群は輪回し自発運動が異常に多い」というタイトルです。
キャノーラ油や紅花油を餌に混ぜた場合に、自発運動が多くなっています。
一方、大豆油やシソ油では少なくなっています。
油の成分のうち、ω-3とω-6のバランスが動物の行動パタンや薬物に関する感受性を変えると言われており、
ω-3が多くω-6が少ない大豆油やシソ油は脳への悪影響が少なく、ω-6のほうが多くなる紅花油では影響が強くなると説明されていました。
キャノーラ油は比較的ω-3が多いので、大豆油のようないい効果が期待されていたのですが、実際は違いました。
このω-6とω-3のバランスのことを、一般的にはリノール酸対α-リノレン酸バランスとして比較検討されます。
αーリノレン酸が多いほうが良い油と言われているのです。
キャノーラ油はαーリノレン酸が多いのに、残念ながら落ち着きがなくなる結果となりました。
著者は、マウスの実験ではあるが、ヒトにも当てはまる可能性があるとして警告しているのです。
キャノーラ油を頻用することで、ヒトの落ち着きがなくなるのを恐れているのです。
現在、食用油の消費量トップはキャノーラ菜種油です。
子どもが切れやすくなったり、多動が社会問題となっていますが、私もこの食用油の問題が無視できないだろうと感じています。
油は必須栄養素ですが、どの油を使うのかはよく考えるべきです。
決して価格だけで決めるのは良くないのだろうと思います。
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