キャノーラ油 安全なのか?
ダイエット外来の患者さんに使っていただいている副読本です。
記録することで自分の頑張りが実感できます。
テキストとノートの両方を all in one。
今回シリーズでご紹介するのは、
奥山治美著
「本当は危ない植物油」、角川oneテーマ21シリーズの1冊です。
私もダイエット外来や講演会で、油の話題に触れることがあります。
悪い成分の代表としてトランス脂肪酸、
良い成分の代表としてω-3系
についてお話しています。
今回ご紹介する本の著者の奥山先生は名古屋市立大学の名誉教授で
「脂質生化学」を専門に研究されておられる方です。
植物油というと、安全なイメージがありますが、
どうやらそうとは限らないようです。
特に、一番多く使われているサラダ油に「キャノーラ油」というのがありますが、
じつはいろいろと問題を含んでいるそうです。
私の家の台所にあるのも、オリーブ油、ごま油、そしてキャノーラ油でした。
ドキッとしながら読んでいます。
たとえば、41ページにあるこのグラフをご覧ください。
脳卒中を起こしやすい特別な種類のラットでの実験結果ですが、
餌に1割程度いろんな油を混ぜたときの寿命ですが、
キャノーラ油と月見草油を混ぜたときに寿命が大きく縮んでいます。
月見草油はω-3が少なく、寿命が縮むのは想定内だったそうですが、
ω-3が比較的多いキャノーラ油は、予想とは反対に寿命が縮んだようです。
広告ではω-3が多いので健康に良いとされていますが、結果はそうではないというところが驚きです。
そのままヒトに当てはめることはできないかもしれませんが、気になる結果ですね。
キャノーラ油は菜種油の品種改良版です。
菜種油は日本でも古くから使われているのですが、燃料用でした。
実は古来からの菜種には毒性が強く、甲状腺や心臓に障害を起こしやすかったそうです。
この毒性を押さえたのがキャノーラ菜種なのだそうです。
今回からしばらく、この本を紹介していきましょう。
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