Tarzan 糖質制限vsカロリー制限
6月13日発売のTarzanのタイトルは「糖質制限vsカロリー制限」。
読者が飛びつくことまちがいない奇抜なタイトルだ。
Tarzanはこのところ糖質制限を頻繁に取り上げている。
今回の特集は、次の4つから構成されている。
メインはそれぞれのダイエット法の紹介記事で、対決風になっている。
糖尿病学会理事へのインタビュー。
トレーナー、モデル、栄養士などのコメント。
編集者の体験談で締めくくられる。
それぞれ、ツッコミどころいっぱいだが、
違和感なく受け入れることができたのが最後の体験談だ。
今回の特集を担当した3人の編集者たちも、3週間の糖質制限を体験している。
締めくくりの体験談が58ページに掲載されているので、まずここを読んで欲しい。
私はこのページに、彼らのメッセージが集約されていると思った。
58ページから引用してみよう。
「
3週間で、それぞれ、2kg、4kg、4kg減量できた。
バテたり、ボーっとした感じがあった。
糖質は完全にぬいたり、1食食べたり様々だった。
最初にしっかり制限すると、あとが楽だった。
しっかり噛むとお米の味が変わって感じ、美味しかった。
糖に対して敏感になった。
反対理由として言われている、筋肉の低下やリバウンドなどはなかった。
食への意識を高めるという意味でいいと思う。
」
これが、実際に糖質制限を体験した編集者たちの感想だ。
この感想には、全く違和感を感じない。
まさに、普段患者さんから耳にする感想そのものだ。
バテたり、ボーっとするという意見を時々耳にするのも確かだ。
エネルギー不足になると体脂肪が分解されて利用されるのだが、これまで糖質摂取が多くて脂肪分解が起こりにくくなっていた場合に、このような事象が短期的に生じると説明されている。徐々に体脂肪が利用されやすい状況に変わっていくことで、自然に解消される。しっかり糖質を制限できている証と考えた方がいいのかもしれない。いずれにしても一過性に感じるだけだ。
今回のTarzanの特集、締めくくり部分はよく書けている。
それは実体験に基づいた内容だからだ。
この次は4人のコメンテーターの意見を斬ってみようと思う。
これはツッコミどころ満載。
こんな奴らの記事を読んでいたのかと思ったらゾッとしたよ。
お楽しみに。
「ダイエット外来の減量ノート」 は糖質制限の実践書です。
最初は厳しく、そして体重をキープしつつ普通の食事にもどしていくためのマニュアルです。
http://www.amazon.co.jp/dp/4480878645
http://books.rakuten.co.jp/item/12234667/
中部徳洲会病院ダイエット外来医師 今西康次
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