ラードはからだにいいの?
ラードはからだにいいのか?
カムカムダイエットの渡辺先生はラードを使うことを勧めている。ふだんサラダ油やオリーブオイルを使うことは多いが、ラードはあまり使っていないのではないだろうか?
ラードは常温では白くほぼ固まった状態であり、この常温で固まった様子から、血液をドロドロにするのではないかという負のイメージがある。さらさらしたオイルのほうがからだによさそうなイメージを持っているのではないだろうか。
ゲーリー・トーベス「人はなぜ太るのか?そして、どうすればいいか?」の209ページ以降でラード問題を扱っている。
私もラードのことはあまり詳しく知らなかったので、この部分は実に興味深く読むことができた。
ラードの脂肪成分は次のようになっている。
47% 一価不飽和脂肪酸 HDL-C↑、LDL-C↓
40% 飽和脂肪酸
その1/3 ステアリン酸 HDL-C↑、LDL-C→
残り2/3 HDL-C↑、LDL-C↑
12% 多価不飽和脂肪酸 HDL-C→、LDL-C↓
このように、ラードにはからだにいいとされる不飽和脂肪酸が多いのです。
昨日のblogに書きましたように、心臓病との関係では、HDL-Cは高いほうがいい、LDL-Cは低いほどよいことがわかっています。
ラードの大半の成分は、心臓病のリスクを下げる効果があることがはっきりしています。これは私自身新しい発見でした。
ラードはなんとなく良くないという先入観は実は大きな間違いでした。心臓病リスクを下げるためにもらーどを積極的に使うのがよいということがわかり、正直なところ大きな驚きです。
ラード問題も含めて、1970年代に始まる低カロリー脂質制限の指導は、間違いだらけということに気づかなければならないですね。
余談ですが、先日さっそくラードを買おうと近所のイオンタウンへ行きました。商品はあったのですが、賞味期限があと1ヶ月しか残ってないものでした。びっくりです。商品管理のいい加減さに驚きました。イオン、しっかりせい!
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中部徳洲会病院 ダイエット外来担当医 今西康次
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